利益の源泉は信用

1. フリーランスの請求は収入の5倍
 フリーランスの技術職の場合、時給や日給は自分が欲しい額の5倍が妥当と言われています。(フリーランスやったことないけど、ワインバーグの本に書いてあった)

 日給3万円(月収60万円)欲しければ、客からは1日15万円支払ってもらわないといけない。経費や事務所代、宣伝、勉強、営業などすべて自分でやるのだから5倍取らないともとが取れない。いろいろなセミナーで講演をしたり、雑誌に記事を書いたりして名前を売るのもそれで儲けるというより宣伝です。

 コンサルを頼むと1日で30万、40万取られるのはざらですが、本人の収入はその1/5だと見てよいでしょう。
 これが小さくても会社組織のコンサルティングファームになると倍率が減ってきます。(弊社)

 さらにメーカーだと、これが2倍くらいと言われています。つまり自分の働きによって、給料の2倍の利益を出せと言われました。

 転職の時にこの数字の違いを見て、会社、特に大企業って効率よく儲けられる仕組みなんだなあと感心したものです。同じ利益なら収入が倍以上になるんだよ。(実際はならないけど)

2. なぜ会社は効率よく儲けられるか
 なぜ会社=industryは効率よく儲けられるか。これは今の会社に入って分かりましたが信用です。いくら良いソフトウェアを設計できる、開発できるといっても、お客さんはぽんと毎月150万、200万では雇ってくれません。お客さんが一人一人をじっくり面接するわけにもいきません。正社員登用じゃないんだから。
 お客さんは信用で雇うんですね。「○○さんの紹介だから」「○○さんの会社だから間違いはないだろう」と。

 その信用があると、無理に名前を売りに行かなくても上司や会社の信用で仕事をもらえる。その信用を増やす仕事をすればさらに上司にも会社にも自分にも信用がつくので、さらに楽にお金が儲けられる。単価を下げる交渉もされなくなる。

3. 信用こそがindustry = 共に働くではないか
 industryのラテン語の語源が共に働く within structだと以前に書きましたが被曝から逃れて働くときにどうやって信用を勝ち得るか。
 自動車産業、瀕死の電機産業から仕事をエンジニアがもらえるのか。四国のはずれに行って実質的にはSkypeがあれば請負仕事できるじゃんと言ったって、「騒がしい左翼の方々」と一国の首相(成蹊卒w)にアカ呼ばわりされる我々に連合や日経連の諸君が仕事をくれるわけもない。
 かといって自然派になって畑耕したって、ホルムズ海峡封鎖されたら一番先に死ぬのはそいつらだろうと。銭がないのは首がないのといっしょや、という西原理恵子の名言が思い出されます。西原も四国(高知)出身ですな。

 自分たちのindustryを作って生産活動を行う、ということを考えた時に、孤立してできるものなのか。できないとしたら周囲といかに信頼関係を築くのか。誰と信頼関係を築くのか。これが諸問題の根源(のひとつ)であるように思うのです。

なんか、ずーっと堂々巡りして、こんなことばっかり書いてる気がするな。

あ、そうそう。311以来、僕が一番信用してるのはkaoranさんです。面識ないけど、ずっと正しい情報を教えてくれてたから。信用って言葉じゃなくて実績ですよね。